pl. note

▼3アニメの葉隠くん（ざっくり）

・放送前から登場人物として紹介され、OPにもバッチリ出演

・それなのに施設内コロシアイに参加しない（ただしヘリから射撃はされる）（海にも落ちる）（3億の水晶玉という名のガラス玉も割れる）

・施設外でサバイバル生活してたら十神くんやエージェントが来て助かる

・十神くんのおかげで施設爆発に巻き込まれずにすむ

・苗木くんを守ろうとして敵との間に飛び込む（そして一瞬で降参する）

・最終的に新しい水晶玉？で占って？END


……結果だけ見ると、葉隠くんは特別待遇でした……。至れり尽くせりなVIPという意味ではなく、葉隠くんにしかできない役割を担っていたなあ、と。

結局葉隠くんは本編の展開にまったく絡んでなかったですね。脇で一人わちゃわちゃしてて、最初と最後の方だけ、78期生の絆が伺えるシーンに添えられる程度っていう。

それなのにコロシアイ参加勢と見せかけて、あんなシリアスに格好良くOPに描かれて……いや本当にOPの葉隠くん格好よかったです……今後二度と見られないであろうあの姿、まじめにドキドキするクオリティでした……この時点でもう制作サイドには感謝の気持ちしか起きないので……はい。

このようなポジションに据えられるというのも、制作サイドがある意味で彼を買っていることの表れなんだろうと思っていたところ、ダンガンラジオで松風雅也さんがリアルにその旨発言なさってました（製作中、尺の問題で出番を削られかけても「葉隠は重要なんです」と小高氏が言うので出番が残る：ダンガンラジオ未来編第四回より）。

重すぎる展開に差し込まれる箸休めといいますか、無印でもそうですが生き死に掛かっている状態の中で彼の存在を見てると不思議と癒されるところあります、よね？……何があってもマイペースだし（のんびりという意味ではなく、彼のペースで四六時中喜怒哀楽している）、意外と切り替えも早いですし。

視聴者への推理材料として施設外の状況を描く必要があって、そのおまけとして葉隠くんが付いてた、みたいな言い方もできますが、……それだけじゃないよね？笑

とにかく葉隠くんが未来編のダンガンロンパらしさを作る一端であったことが、私は嬉しいです。

限られた尺の中で、葉隠くんは前述的にも出番を守られて、よく出演してたと思います……充分ですありがとう……。

何より彼に理不尽な死が訪れずに終わってよかった……葉隠くんだからそういう役割を与えられかねないと、気持ち的に備えてはいましたけど、でも、私はやはり葉隠くんが生き続けて欲しいので……。

葉隠くんにはこの先も（自業自得含めての）スリリングでスパイシーな非日常的日常を送っていってほしいです。無印以前の生き方からして、迂闊に吊橋を揺らしているのに渡り切ってしまう人ですから……この人今までよく生きてこられたね……みたいな人生を今後も送るんだろうと、思ってしまいます。


そんな葉隠くんの3アニメ最大の見せ場は「苗木っちに、何すんだべー！」→「こ、降参、降参だからぁ！」の流れでしょう……！！見ました！？見ましたよね！？

“仲間を助けたい気持ちで咄嗟に敵との間に入れる行動力”がついているんですよ、未来編の葉隠くんには！！大成長！！でも丸腰なのに飛び込むなんて怖すぎる！！

松風さん曰くの“世界一早い降参”（ラジオより）とセットのところがまさに葉隠くんという感じですが……つまり反射的に体が動いちゃった、ってことですよね。未来編の葉隠くんは初回から苗木くんたちへの仲間意識が伺えますし（※後述）、無印以降の彼が変化と成長をしているとあらためて感じられるシーンでした。

※自分は招集されていないのにヘリに搭乗し、島まで同行している（最後にヘリから降りてきた苗木を見ている姿からして、渋々連れて来られたわけではないように思える）

※自分だけ施設に入れず「俺だって仲間なのによお」と発言

変化といえば……無印以降の葉隠くんについて初めて描かれていた絶対絶望葉隠……学園入学時期の描写がアニメ内と異なっていたので、ZZS当時の葉隠くんの行動や、この時点での葉隠くんの変化成長の描写もまた正規エピソードとは言い難いのかな、なんて考えてしまいます。

まあ二次創作的には、あらゆる媒体で出された公式の美味しいと思ったところをつまみ食いしていきますけれども……

蛇足ですが、ダンガンラジオにて“水晶玉は新規購入の度に1億ずつ値段が上がっているという設定（無印では1億、未来編第一話では3億、希望編のものは5億）”って言ってたので、そこを絶葉にも当てはめるならば、花音が投げて割った水晶玉は2億で、その時点で葉隠くんの借金は800万円＝つまりほとんど支払い済だった、ということに……。

……貯金から買ったのか占いで稼いだのか金目の物を調達して資金源にしたのかは分からないですが、葉隠くんの金遣いと金銭感覚って本当クレイジーですよね＾＾


……まあそんなわけで、3アニメの葉隠くんは、私の中ではよかったと思ってます。

そういえばビジュアルの変化に言及してなかったですが、無精髭じゃなくそこそこ整えて髭を生やしてるところも、髪の毛が括られて髪質がよわっとしているところも、胡散臭さを助長させる眼鏡も、いい変化だと思ってます好き。年齢より年上に見られたいんですかね……貫禄あったほうが商売でお客がお金を落としてくれるのかも……打算でイメチェンしててもそれはそれで葉隠くんらしいなと思ってます。

スーツになったことで制服の時の田舎臭さといいますか芋っぽさは見た目から抜けちゃいましたが（腹巻きがないのが最大の原因ですよね。冷える分、腕を捲くるのをやめたんでしょうか……足元も丈が長めになってますし）、相変わらず着崩してるところは大好きなので……って、そろそろまとめようと思ってたのにずらずらと書いてしまった……。

敢えて物足りなかったところを挙げるならば、もっとゲームの時のような、どうでもいい内容のお喋りとか、葉隠くん特有の“悪気はないけどいい人ではない”描写があればなあ、とか……でもこれらはアニメという尺の限られた媒体では難しいと存じております。

特に後者はアニメや舞台だとゴッソリ削られるところなので、仕方がないんですが……この要素を抜くと葉隠くんは物語の中でおおむね天然ビビリ芸人となり、おもしろ癒し枠としてより作用していくわけですね。


ただ、これからは公式の葉隠くん（新規）には会えないんだろうなあっていうのが……ダンガンロンパは供給に恵まれているジャンルですけど、やっぱり寂しい。

PSVRでダンガンロンパの学級裁判体感ゲームが発売予定で、しかもすでに体験版は出ていて、……つまり買えば立体的な葉隠くんに会えるんですよね……

これ……私にとっては現実を放棄しかねない劇薬なので……まだ控えているんですけど……いつか手を出してしまいそうで……

も、もし手に入れたらご報告しますね。

えーと……ここらへんにしておきます。ここまで読んでくださってありがとうございましたm(__)m